最後に教えていただいたこと

今月の上旬に、妻の父=義理の父が亡くなりました。

初めて会ってから、30年近く経ちますが
メーカー様の創業者であり
「価格破壊」とか「海外生産」という時代に迎合せず
お値段の安さを訴求しない商品を製造販売していたので
「ものづくり」に対する情熱と、意識の高さには
いつも圧倒される思いでおりました。

また、何もないところから創業して
県から表彰されるレベルに至るまでの間に
おそらく、想像できないようなご苦労があったので
たびたび、厳しいご指導をいただきました。

未だに続くコロナ禍騒動ではありましたが
仕事の予定をキャンセルして、
葬儀式に参列してきました。

時節柄、ご案内は、
ごく近場のみだったようですが
長年の実績と交友関係からか
式場から、あふれるほどの参列者がありました。

式が終わった翌日に、義母から
衣料品がたくさんあるので
使えるものがあったら、持って行ってほしいと言われました。

衣類には、サイズという問題があり
体形が、まったく違うと思っておりましたので
おそらく、ほとんど着ることができないと思っていましたが
試着してみたら
ある時期に着ていたスーツは
上下ともに、びっくりするくらいにピッタリでした。

なので、サイズが合うスーツについては
全ていただいてきました。

着数が多かったので、宅配便で送っていただきましたが
自宅で、改めて着用してみると
いちおうは、自分も繊維のプロなので
品質の良さに、惚れ惚れいたしました。

義母に聞いたところでは
大手デパートのフルオーダーで仕立てたそうですが
生地の品質と、縫製と仕上げの丁寧さが
自分の持っているスーツ=いちおうはイージーオーダーと
まったく別次元だと実感しました。

生前に言われていた
「品質と価値と満足感は、価格に比例する。」
「良い品質のものは、長く愛用できる。」
「品質の良し悪しは、使いこめばわかる。」
「こだわらないものづくりに、価値ある商品は生みだせない。」
ということを思い出しました。

それと同時に
「身だしなみのレベルを上げることが
 自分をレベルアップする方法である」
つまり
「もっとマシなものを着れるように
 がんばらなければあかんわ!」
と、最後に教えていただいたように感じます。

今までありがとうございます。
83年間、お疲れ様でした。

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